通常翻訳の作業手順においては、翻訳者が翻訳を行った後、校正者が翻訳チェックを行いそのあと、品質管理担当者が最終チェックを行います。

弊社の「翻訳者/校正者」は、長い経験と実績を有しますが、チェック後の翻訳エラーをゼロにすることは難しいのが現状です。

そこで、翻訳チェックの後に専用のツールを使用して機械的なチェックをかけることで、エラーを最小限にまで抑えることができます。今回は、翻訳会社で行っている、いくつかのツールの利用方法をご紹介します。

 

◎翻訳エラーの種類

1.訳抜け(段落、文節、単語など)

2.誤訳(解釈の誤り、単語の誤訳、理解不足など)

3.指示違反(指定用語違反、規約違反、書式違反など)

4.誤字脱字誤記

5.表記ゆれ、所式のゆれ

6.文法エラー、係り受けエラー、表現エラー、不適切な表現、流暢さ

 

◎検出ツールの機能

1. Tradosなどの「翻訳支援ツール」には、検証機能が具備されています。この機能を活用することで、1. 訳抜け、3. 指示違反などを検出できます。設定が必要になりますが、単語リストや正規表現の機能を利用すれば、プロジェクトに特化したスタイルエラー、用語エラー、特別なルールなども詳細に検出することができます。

2. ApSIC Xbench

XbenchのQA機能を使用することで、1. 訳抜け、3. 指示違反、5.表記のゆれ、7.タグの不整合などのエラーを検出することができます。

3. Just Right

このツールは、誤字脱字、用語ミス、スペルエラー、表現(冗長表現、誤解を招く表現など)、表記ゆれ、括弧の不統一を確認できます。Tradosの検証機能やXbenchでは検出できない4. 誤字脱字、6. 訳文の文法エラー、表現エラー(一部)を検出できます。

 

上記のツールを使用して多くのエラーを機械的に検出することができます。しかしその他の1. 訳抜け、2. 誤訳、6. 文法、表記エラー、不適切な表現などは、ツールで検出することは難しく、作業者(翻訳者/校正者)のスキルに大きく依存します。

その他、ツールでは検出できないエラーについては、翻訳内容を評価/フィードバック/分析することで、翻訳品質の改善を促し、品質を向上させることが可能です。

翻訳会社AAインターナショナルでは、翻訳内容を評価/フィードバック/分析をおこなうことで常に「品質改善」に努力しています。