朝鮮語(ちょうせんご)は、主に朝鮮民族が使う言語で、朝鮮半島の大韓民国(韓国)、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)および中華人民共和国吉林省延辺朝鮮族自治州・長白朝鮮族自治県などで使用されます。全世界で、およそ7500万人程度の話者がいると推定され、そのうち7100万人を朝鮮半島の母語話者が占めます。朝鮮半島以外の地域の話者としては、中華人民共和国(特に延辺朝鮮族自治州)・旧ソビエト連邦(特にサハリン・ウズベキスタン・カザフスタン)に住む朝鮮民族集団が存在します。ただし、これらのうちウズベキスタン・カザフスタンなど、中央アジアで話されている言語は「高麗語(コリョマル)」として、別言語扱いとされる場合もあります。

 

言語類型論の観点から見ると、日本語と同じ膠着語であり、修飾語は被修飾語に先行し、前置詞ではなく後置詞を用います。歴史的に日本語やベトナム語と同様に中国語と漢字文化の影響を強く受けてきましたが、現在の表記には主にハングルが用いられます。

 

言語学的な基準からすると韓国で話されている言語と北朝鮮で話されている言語は同一の言語です(つまり、韓国・北朝鮮とも双方の言語を同一の言語と見なしています)が、南北には発音・語彙・文法・正書法などに違いが存在します。このことから、日本においては「朝鮮語」を韓国で話されている言語と区別した「北朝鮮で話されている言語」という狭義の意味で使うこともあります。

 

日本では伝統的には「朝鮮半島」、「朝鮮民族」などと同様に「朝鮮」の名を冠した「朝鮮語」という呼称が用いられており、学術的な場面や専門家の間でも「朝鮮語」と呼ばれます。その一方で、韓国との交流関係に比べて、北朝鮮との交流関係が非常に疎遠であることを反映し、一般的な場面や韓国向けの旅行ガイドブックなどでは「韓国語」と呼ばれることが増えています。そのどちらかの名称を用いることは公平ではないとし、「コリア語」「高麗語」「韓国・朝鮮語」という呼称をする場合があります。