インドネシア語(Bahasa Indonesia)は、インドネシア共和国の国語で、この地域の交易語(リングワ・フランカ)であったマレー語のリアウ州の一方言を、国家の共通語としたものです。マレーシア語と非常に似ており、互いに通じ合うばかりでなく、現在では正書法もマレーシア語(のラテン文字表記)と共通です。

 

インドネシア語とマレー語は非常に似ているとはいえ、オランダ語の影響を受けたインドネシア語の表現はマレー語とは多少違っています。両言語において、インドネシア人もマレーシア人も読む際に、意味は分かりますが、会話する際には、意味の理解がずれることもあります。特に、オランダ語の影響を受けているインドネシア語は、マレーシア人には理解しがたいと思われます。一方、インドネシア人のマレー語への理解は概ねできているようです。

 

インドネシア語を母語として使用するインドネシア人は全体の7%にすぎず、インドネシア語を使用するインドネシア人は全体で2億人を超えます。インドネシアにおけるマレー語はマレー半島、タイ王国南部、フィリピンの一部、シンガポールなどに在住するインドネシア人の少数民族により使用されています。

 

インドネシア語という公用語に対する地方語の地位が衰えたわけではなく、「公の言葉」であるインドネシア語と「私の言葉」である地方語との使い分けは、インドネシア人の生活のあらゆる場面でみられる光景です。現在でも、公用語と数百の地域語が並存している状況です。ただしジャカルタなどの大都市ではインドネシア語を母語とする人が確実に増えつつあります。

 

インドネシア語はラテン文字表記で、日本語のローマ字読みと同じです。が、文法的には英語と同じ語順なので、日本語への翻訳や通訳作業には少し工夫が必要です。また、インドネシアは日本と同様に島国なので、インドネシア語の共通言語のほか、様々な方言(700方言)もあります。